【要約】ドリルを売るには穴を売れ | あなたの商品を売るための差別化【マーケティングの入門書】

【本の要約】
この記事は約10分で読めます。

この記事を読めば、『マーケティング』を語れます

『ドリルを売るには穴を売れ』がおすすめな人

  • 商品・サービスがなかなか売れない営業担当
  • 起業・副業で伸び悩んでいる方
  • マーケティングの基礎・入門を学びたい人
ドリルを売るには穴を売れ
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あなたの商品は売れてますか?
「なかなか商品が売れない・・・」
「ブログが読まれない・・・」
「マーケティング、何それおいしいの?」

あなたの悩みは、お客さんにベネフィットが届いていないことからきています。
お客さんはベネフィットがなければ、あなたの商品を買わないし、あなたのブログも読みません。
逆に、お客さんにとって、価値のある商品なら買ってくれますし、価値のあるブログなら読んでくれます。

お客さんにベネフィットを届けることこそが、マーケティングです。

『ドリルを売るには穴を売れ』は、長年売れ続けているベストセラーのマーケティングの本です。
ストーリーを通して、マーケティングの基礎が、非常にわかりやすく解説されています。

NOVO
NOVO

ストーリー自体はご都合主義な部分もあるかなと思いましたが、筆者の実体験をもとに作成されているため、非常に納得感があり、マーケティングの説明もわかりやすかったです。
この本を読めば、あなたもお客さんから選んでいただけるようになります。

この記事では、『【差別化について】 あなたの商品でなければならない理由を作る』を解説しています。







【差別化について】 あなたの商品でなければならない理由を作る

【ベネフィットについて】 あなたは何を売っているのか?』では顧客にとってのベネフィットを説明し、顧客によってベネフィットが異なるため『【セグメント・ターゲットについて】 誰があなたの商品を買ってくれるのか?』で顧客を分けて狙いをつける説明をしました。

ベネフィットを理解し、狙う顧客を決めたことで、「自分が狙った顧客の求めるベネフィットを提供する」ための下地が整いました。

しかし、これでもあなたの製品・サービスが売れるとは限りません。
なぜなら、競合他社も同じように顧客の求めるベネフィットを提供しているからです。

『【差別化について】 あなたの商品でなければならない理由を作る』では、競合との差別化について説明します。

顧客に業界の垣根はない

突然ですが、「マクドナルド」のシェア(市場占有率)をご存じでしょうか?
マクドナルドのシェアは、ハンバーガー市場で70.1%(2005年)という圧倒的なシェアを持っています。

圧倒的なシェアですが、「マクドナルド」の競合は、モスバーガー・ロッテリア・フレッシュネスバーガーなどのハンバーガーチェーンだけでしょうか?

実際にあなたが「マクドナルドに行く場面」を想像してみると、「食事を早くすませたいから、マクドナルドと吉野家のどちらに行こうか?」と考えたり、「子どもを連れていくなら、マクドナルドとファミレスのどちらが良いだろうか?」と考えたりすると思います。
このように、「マクドナルド」の競合は、ハンバーガーチェーンだけではなく、ファーストフード店・カフェチェーン・テイクアウトフードなどが競合になりえます。

顧客にとって、自分の求める欲求を満たすことができれば、業界の垣根は関係ないことがわかります。

NOVO
NOVO

業界の垣根が重要ではなく、顧客に同じ価値を提供する会社が競合となりますね。




競合より高い価値を提供すること

マーケティングとは、顧客にとっての価値を提供して対価をいただくことです。
しかし、市場には競合が存在するため、競合ではなく、あなたの製品・サービスを選んでもらう必要があります。

競合ではなく、あなたの製品・サービスを選んでもうための施策が、差別化となります。
差別化の本質は、「競合より高い価値」を顧客に提供することです。
競合よりも早く、安く、おいしいなど、「顧客にとってより高い価値」を提供すれば、競合ではなく、あなたを選んでもらえます。

では、あなたが外食をするとき、どのような基準や気分でお店を選ぶでしょうか?
外食をするときの気分(求める価値)
◎忙しいから早くすませたい
◎給料日前だから安いところでガマン
◎雨降っているから近いところで
◎最近できた雑誌でも話題のあのお店
◎友人と会うからゆっくり落ち着けるところで
◎やっと仕事が片付いた!おいしいもので自分にごほうびだ
◎わたしの好みを良く知っているあのお店で
◎気心が知れているあの親父の店に

上記の「顧客にとっての価値」は3つに大別できます。







【手軽軸】「早い安い便利」な差別化戦略

◎忙しいから早くすませたい
◎給料日前だから安いところでガマン
◎雨降っているから近いところで
⇒手軽軸

「手軽にすませたい」というベネフィットを求める顧客を狙った差別化戦略
「早く、安く、近いところで手軽に」という基準で、品質は最高ではないが、そこそこ満足しています。
ファーストフードは、まさに手軽軸のベネフィットを提供しています。




【商品軸】「良い商品・サービス」で差別化戦略

◎最近できた雑誌でも話題のあのお店
◎友人と会うからゆっくり落ち着けるところで
◎やっと仕事が片付いた!おいしいもので自分にごほうびだ
⇒商品軸

「良い商品・サービス」で差別化する戦略
「とにかく良いもの」を求めている顧客を狙った戦略で、当然早くも安くもないですが、おいしいお店です。
高級フレンチレストランなどが、商品軸の戦略をとっています。




【密着軸】顧客に「密着」する差別化戦略

◎わたしの好みを良く知っているあのお店で
◎気心が知れているあの親父の店に
⇒密着軸

顧客に「密着」する差別化戦略
「いつものお店」のように自分の好みを知っていて味付けを調整してくれるようなお店です。
早くも安くもないですし、最高においしいお店でもありませんが、自分のこと・自分の好みを知ってくれているお店です。

NOVO
NOVO

「手軽軸」「商品軸」「密着軸」という観点で、わたしたちの周りのお店を見てみると、たくさんの発見がありますよ。




差別化戦略は経営・ターゲット顧客と連動する

差別化戦略を決めることは、経営の多くの要素が決まり、ターゲット顧客も決まってきます。

【手軽軸】

手軽軸を採用するなら、低価格で提供するため、効率性が非常に重要になり、必然的に規模の経済が効く大量生産が必要になります。
マクドナルドやファミレスなどがその典型例で、チェーン化して薄利多売のビジネスモデルをとることが多いです。
ターゲット顧客は、「早い、安い、便利」を好む顧客となります。




【商品軸】

商品軸にするなら、画期的な商品を開発するエンジニアやスタッフが重要になります。
組織の創造性を高めるために、自由な雰囲気を重視し、創造的な人員を育てるのは難しいため、少数精鋭型の組織となります。
ターゲット顧客は、「最高技術・最高品質」を求める顧客となります。




【密着軸】

密着軸を選ぶ場合、顧客との関係を築いて、顧客の声を吸い上げることが必要となります。
エンジニアの意見よりも、顧客の意見が重視されるため、エンジニアが作りたいものではなく、顧客が欲しいものをつくるという雰囲気になります。
そのため、顧客との接点である営業パーソンは最高に優秀であることが求められます。
ターゲット顧客は、「自分のことを良く知り、密着してほしい、わがままを聞いてほしい」という願望をもった顧客となります。

「自社の強みを生かす」基準で、差別化戦略を選んだ場合、必然的にターゲットとなる顧客が決まります。
逆に、顧客の求める価値を考えて、差別化戦略を選ぶ必要があります。

NOVO
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「自社の強み」「組織作り」「ターゲット顧客」など経営は、さまざまに連動していますね。




差別化は際立った個性

差別化戦略は、「手軽軸」「商品軸」「密着軸」の3つの軸があります。
しかし、ひとつの会社で、この3つの差別化戦略をすべて行うことは不可能です。
大量生産やチェーン化をする手軽軸と、贅の限りを尽くした商品軸とが、人・組織・仕入れ・顧客などで相容れないことは、簡単に想像がつくと思います。

そのため、差別化を図るときには、通常はひとつの軸に絞る必要があります。

最悪なのは、3つすべてで中途半端という「中途半端のワナ」にはまることです。
特徴のない店というのは、選ばれません。

ただし、どの軸に特化したとしても、特化した軸以外でも平均以上の価値を提供しなければなりません。
どんなに安くて早くても(手軽軸)、味がひどい(商品軸)ラーメン屋にはお客さんはいきません。
どんなに料理がおいしくても(商品軸)、店員の態度が劣悪(密着軸)なお店にはいきません。

どの軸も平均以上の価値を提供したうえで、軸を絞って差別化する必要があります。

NOVO
NOVO

中途半端なモノよりも、一芸に秀でたモノが求められますね。







【差別化】まとめ

今回は、差別化について説明してきました。
競合ではなく、あなたを選んでもらうためには、差別化することが求められます。

差別化の方法は、「手軽軸」「商品軸」「密着軸」があり、自社の強み・組織論・ターゲット顧客などさまざまな要素と連動します。

軸を絞って差別化することで、顧客があなたを選んでくれます。

NOVO
NOVO

「差別化」と聞くと難しいですが、3つの軸に沿って考えるとわかりやすいですね。

次回は、『【4Pについて】 どのようにして価値を届けるか?』について、解説していきます。

ドリルを売るには穴を売れ
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