【要約】なぜ20円のチョコでビルが建つのか? | 60年間の知恵【小売店の差別化戦略 | 非効率化のすすめ】

【本の要約】
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この記事を読めば、『小売店の差別化戦略』を語れます

『なぜ20円のチョコでビルが建つのか?』がおすすめな人

  • 中小企業で商品の販売に悩んでいる方
  • 起業・副業で伸び悩んでいる方
  • 他社と差別化したい方

あなたの商品は売れてますか?
「どうやって商品を売ったらよいのだろうか・・・」
「競合と似たようになってしまう・・・」
「売り方の具体例が知りたいな・・・」
などなど、こんなふうに思うことってありますよね?

東京の上野で60年以上も繁盛している『二木の菓子』の専務取締役:二木英一さんが、試行錯誤でつかんだ差別化戦略を本書で解説してくれています。

NOVO
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町の駄菓子屋さんが、大資本との競合に勝ち抜いた方法や、お客さんとのやりとりなんかも載ってます。

この記事では、『なぜ20円のチョコでビルが建つのか?』の差別化戦略に絞って説明します。

ちなみに、『なぜ20円のチョコでビルが建つのか?』のNOVOの感想はこちらから読めます。




『なぜ20円のチョコでビルが建つのか?』

効率化のワナ

「効率化」と聞くと、あなたはどのようなイメージを持つでしょうか?

「効率化は必要」
「すこしでも効率化をしたい」
「非効率はなくしたい」
こんなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?

最近のスーパー・ドラックストアなどの小売店、お菓子を作っている製造元でさえ、徹底したローコストでの効率化を重視しています。

大量仕入れ・大量生産・低コスト化・安売りなど、効率化に多くの企業が取り組もうとしています。
しかし、効率化を突き詰めると、競合他社と取り扱う商品・サービスが似てしまいます。
競合他社と似てしまった結果、「価格」で違いを出すための価格競争に巻き込まれてしまいます。
価格競争では、中小企業は、巨大な資本力を持つ大企業に勝てません。

これが、効率化のワナです。

そのため、大企業と差別化を図るためには何が必要か?
業界の最大手が取り組まないことは何か?と考えたとき、それが非効率なことへの取り組みです。

NOVO
NOVO

大企業が効率化をするので、差別化をするために、非効率化を進めるなんて、すごい発想ですね!

ノルマ・マニュアルなどの効率重視では生み出せないものは、何か?
それは、感動です。

また、売りやすい商品を売るほうが効率的ですが、大企業が取り組んでないことは何か?
それは、商品の育成です。

この「感動」と「商品の育成」の2点を説明していきます。

感動からファンを獲得

「効率化」を目指すと価格競争に陥ってしまいます。

例えば、大企業では、ノルマ・マニュアルなどの効率重視のルールで現場はガチガチに縛られています。
また、効率を重視した結果、販売する商品がそっくりになっています。

似たような商品・店舗では、品質・サービスでは違いを見いだせないため、お客さんからは画一的に見えてしまう。

そのため、結局「価格」での勝負になってしまう。

NOVO
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マニュアル重視の現場は、均一なサービスは受けられますが、感動することは少なそうですね・・・

それに対して、「非効率」でもお客さんに感動してもらえるような商品・サービスを目指します。

感動といっても、涙が出るなどのたいそうなモノではなく、少しの喜び・印象に残るサービスを演出できれば、多くの方に感動してもらえます。

例えば、『二木の菓子』では、商品を駐車場まで運ぶサービスがあります。
あるお客さんが近くの駐車場に止められず、2km先の駐車場に車を止めました。
お客さんは「無理だろうけど・・・」と思いながら、駐車場まで運んでもらえないかとお願いしてみました。
そこで、『二木の菓子』の担当者は、「大丈夫ですよ」と、ためらいなく荷物を運びました。

そのお客さんは、以前に大手スーパーで荷物を運んでもらえなかったことがありました。
そのため、『二木の菓子』の対応に、お客さんは大変喜ばれ、大ファンになりました。

お客さんの予想を超える満足を提供できたことで、感動していただけ、ファンになってくださいました。

そして、ファンになってくださった方は、お店にくることを目的にしてくれますし、受けた「感動」をほかの人にも伝えてくれます。
このようにして、ファンを獲得することで、差別化をすることができます。

NOVO
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効率重視の大手であれば、サービスの安定化・基準化のために、断るのも当然でしょうし、「非効率」で柔軟に対応できるからこそ、感動するんですね!

商品の育成

生産性を求める大企業では、「売りやすい商品」を売る方が効率的です。
大企業では、「売りやすい商品」をつくるために、意図的な流行をつくることもあります。

メディアやインターネットで、意図的に情報を流し、流行を演出します。
それと同時に、商品のプロモーションを行い、流行のイメージと自社商品をマッチさせています。

しかし、意図的なプロモーションは、すべて大当たりするは限りません。
また、流行は移り変わりが早く、昨日まで売れていた商品が、今日は売れないこともあります。

せっかく意図的に流行をつくっても、流行が過ぎてしまうため、次々とプロモーションを行う必要があり、きりがありません。

NOVO
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新商品の発売日に合わせてCMをたくさん流したりしていますが、別の商品がどんどん出てきますよね・・・

それに対して、「商品を育成」することで、長期的に売れる商品になります。

「チロルチョコ」「たべっこ動物」などは、『二木の菓子』と製造元で二人三脚で育ててきました。
最初からヒットしたお菓子ではありませんが、少しずつ市場で評判を得て、今では全国区の知名度と人気を誇るお菓子へと成長しました。

注目すべきは、育成された商品は、値崩れしていないことです。
類似商品が出るほど、オリジナルの存在感と価値が際立ちます。
それは、長い時間をかけて商品を育ててきたからで、形だけマネされても、本質はマネできないからです。

そのため、商品を育成することで、流行に左右されず、長期的に売ることができます。

NOVO
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長期的・安定的に売るためには、「商品の育成」が大切なんですね!




『なぜ20円のチョコでビルが建つのか?』まとめ

『二木の菓子』で行われた差別化戦略である「非効率化」
「非効率化」を追求したことで、『二木の菓子』は驚異のリピーター率を誇る老舗小売店へと成長しました。

お客さんが感動したり、商品を育てたりなど、非効率的なことした結果、差別化をすることができました。

NOVO
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効率化を求めると、画一化してしまうのは、残念ですね・・・

本書では、他にも『二木の菓子』での体感、学び、実践から得た「販促の知恵」が存分に書かれています。

ぜひ、『なぜ20円のチョコでビルが建つのか?』を手にとって、ほかのエピソードも読んでみてください。

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